2022/05/02 animal search

animal search

このブログでは、毎月行っている川沿い散歩をフィールド調査風に書いています。
使用カメラは OLYMPUS Tough TG-5 。
行動ログ記録、水中撮影、接写撮影に強いのでお気に入りですが、鳥類や哺乳類をアップで撮影することが難しい為、掲載写真は被写体が非常に小さく写っています。
しかしその分、その動物がいる環境も合わせて確認することが出来るので、フィールド状況の振り返りにちょうどいいです。
ということでお時間のある方、想像力を働かせて、一緒に散歩を楽しみましょう。

東京都内某所。
知的好奇心と探究心を満たす為、そして精神の休息の為に、「とある川」にやってきた。
前回に引き続き、定期探索を開始しようと思う。

※動物の生息地に配慮し、場所は伏せています。

◯前日は土砂降りの雨。しかし本日は晴れ。
 3月、4月と花粉症の為探索自粛。約3ヶ月ぶりの探索となる。

11:21 現地到着。探索スタート。

◯草が青々と茂り、地面も壁面も全部草で覆われている。
 いつも腰掛けていた壁面の段差も見えなくなっており、いつもは到着後少しぼーっとしてから出発するのだが、今日は無理そうだ。ということで出発。

◯太陽がいい具合にあったかい。
 前日雨だったので川の様子を心配していたが、流れは意外に穏やか。
 辺りはシロツメクサと菜の花でいっぱいだ。

・15分程川沿いを歩くと、川辺にムクドリを1羽発見。
 他の鳥の鳴き声はするけど、姿は見えない。
 なお、スズメは割と頻繁に確認できた。

・更に5分後、橋の下や手前にドバトが沢山いる地点に到達。
 巣があるのか、休憩所なのか、橋の裏側で鳴いているドバトもいる。
 少し観察していると、対岸の釣り人の方へ飛んでいく。
 もしかしたら、餌を与えているのかもしれない。

 (後日この近辺で自分も釣りをしてみたが、鬱陶しいくらいドバトが寄ってきた。このままだと自分が餌付けをしているのではと誰かに勘違いされるのも確実。それは心底不本意である為早々に場所を移動。恐らく過去に釣り人の誰かが餌を与えてしまったのだろう。もしくは現在進行系で特定の釣り人が鳩に餌付けをしているのかもしれない)

スズメが3羽私の前を横切る。

・いつもコイが泳いでいる川の深瀬ポイントに到着。
 覗いてみると、恐らくナマズと思われる魚影を発見。
 そのまま視線を水中から陸へと移すと、アカミミガメの集団が護岸ネットの上でバスキングをしていた。
 かなり自分との距離があるにも関わらず、私の存在に気付いたのか1匹を残し外全てのアカミミガメが水中へダイブ。
 しばらく待ってみると、5匹が再びネットの上に登ってきた。

度胸のある1匹
ぞろぞろと散ったカメが参集
さすが野生。警戒心が違う。

・動画内にも写っているが、コサギ1羽が上流から歩いてくる。
 本当に和む動画になった。嬉しい。

・空に4羽のカルガモを確認。着水してもすぐに飛び立ってしまう。
 そういえば今回はまだ、水上のカルガモを見ていない。

・しばらくして別のカルガモが着水。
 まだアカミミガメ観察をしていたかった為、その後も同じ場所で待機。

・小さめのカルガモ2羽が上流から下流へ泳いできた。
 その様子を見ていたら、目の前の対岸にアカミミガメが2匹上がっていることに気付く。

・最終的に、アカミミガメは計11匹確認。
 実はもっといるかも知れない。

あちこちにカメの頭らしきものが……
肉眼で見たとき、黄色の発色が良すぎて正直「キミミガメ!?」と思いました。
よーく見ると、アカミミガメですね。

◯外来種とはいえ、野生下でのんびりしているカメを見るのが大好きだ。
 20分程この場所でカメ観察を楽しんだ。
 花粉症で休んでいたので、実際何月からこうやってカメが見られるようになったのかは特定できないが、出会えて嬉しい。
 が、しかし。これだけの数、しかも同じ種類のカメが密集している光景はやはり異様ではある……。
 ちなみにこの付近で浮き釣りをすると、意図せずカメが釣りエサに食いついてしまう。
 その度に罪悪感が凄いので、浮き釣りはやめてしまった。
 

・5分程歩いたところで、恐らくベニシジミを発見。
 花の蜜を吸っているようだ。今日は割とよく見ている気がする。

・少し行くと、今度は地面に近い足元にテントウムシを発見。
 恐らくナナホシテントウだと思われる。

実は出発地点付近にも似たような穴がありました。

正体不明の穴が、ここと、ここから数歩先にもう一つ。
 穴の大きさは6×7cm。
 穴の中へ指を入れてみると、川がある方向へ穴が続いていた。
 モグラの穴だろうか?しかし塚になっていない。謎の穴だ。

☆謎の穴の考察
 土が盛り上がっていれば、モグラ塚であるとすぐに判断できるのですが、今回の穴は土の盛り上がりがありませんでした。
 しかしよく見ると、土を掻き出したような跡も見えるような気がします。
 もしかしたら、モグラが出てきた穴ではなくて、モグラがここから地中に潜るために掘った穴なのかもしれません。
 ヒミズ……の線も考えましたが、ヒミズのイメージは落ち葉の下に浅い穴を掘るイメージです。
 ここの土は少し硬そうなので、恐らく違う。と思います。
 普通にネズミの穴という可能性を考えましたが、そもそもネズミの穴を見たことがないのでなんとも言えません。
 もう一つ、可能性として考えられるのが「ヘビが冬眠から出てきた穴」です。
 ちょうど今の時期は、ヘビが冬眠から目覚める時期でもあります。
 確証はありませんが、状況からして納得できる予想ではあります。
 結局答えは分かりませんが、今後も謎の穴について、注意深く見ていこうと思います。

なんておしゃれな蛾でしょうか!? 思わず見とれてしまいます。

・謎の穴について考えながら歩いていると、道端の草に白くてもふもふした蛾を発見。
 調べたところ、恐らく「キハラゴマダラヒトリ」もしくは「アカハラゴマダラヒトリ」だろうと推測。
 更に調べると、「アメリカシロヒトリ」という種もいるらしい。

 触覚の特徴からメスだということまでは分かったが、お腹の色を確認できなかった為、どの種かは特定できず。

☆アカハラ、キハラ共に、一般的な雌雄の見分け方で見た場合、雄の触角は広い櫛歯状で、雌の触角は細いようです。
 よってこの蛾はメスではないかと推測しています。

 

ちょうどお腹が見えない。全く色が見えず判別困難……。

・しばらく歩いたところで、コサギを確認。

・触覚が異様に長く、先の方が白色。蚊のように飛ぶ小さい虫を確認。
 写真は撮れなかったが、記憶を頼りに調べてみると、恐らく「クロハネシロヒゲナガ」ではないかと推測する。

・更にしばらく歩くと、カルガモを3羽確認。

・ここに来てようやく、ずっとチラチラ見かけていた焦げ茶色の蛾の撮影に成功。初確認。
 恐らく「ヒメウラナミジャノメ」だろう。

・顔を上げ少し歩くと、川の中州にカワウを発見。日光浴中のようだ。
 同場所にコサギも確認。しかし私の存在に気づいたコサギは下流方向へ飛び立ち、カワウは広げていた羽をスッと畳んだ。
 
 写真のカワウだが、普段見るカワウに比べて色が茶色い気がしている。
 時期も5月ということで、恐らく巣立ったばかりのカワウの幼鳥ではないかと推測。

☆カワウの幼鳥は、目の色が灰色気味に濁っており(成鳥は綺麗なエメラルドグリーン)、体全体は褐色、腹部は白っぽいのが特徴です。
 羽の先も、成鳥は丸みを帯びているのに対し幼鳥は少し尖っているので、見分ける際に参考にできます。

ちなみに、黄色い部分の口角辺りが尖っているればウミウ、丸ければカワウです。
※他にも特徴ありますがここでは割愛します。

・カワウの観察中、恐らくアオダイショウを発見。
 慎重に写真を撮り、メモを執っているうちに音もなく消えてしまった。

 前述の謎の穴、ヘビが冬眠から出てきた穴説が少し有力になってきた。

ヘビはなかなか出会えないので、レア。
撮影できて本当に良かった!

コサギが下流から上流へ飛んでいった。

・再度ベニシジミを発見。
 ようやくいい角度で撮影できた。
 先のベニシジミと比べると白い斑点があるけれど、個体差だろうか?
 本当に同じベニシジミで良いのだろうか?

・橋の下に白い羽根が散らばっているのを発見。
 目立つ白い羽根が2枚
 胸羽のような羽根が数枚

 誰の羽根だろうか?

・休憩しようと川に近づくと、対岸にアカミミガメ2匹、足元に大きなアカミミガメ一匹を発見。
 どちらも悠々バスキング中。
 

右側のカメは、私に気づいてぽちゃりと落ちた。
甲羅に穴が2つ空いている……。誰かに噛まれた?

13:19 休憩。

水際の手頃な石に腰掛け、カメを観察しながらのんびり休憩&食事をしました。
ふと辺りを見回すと、対岸の上流側にもアカミミガメの姿が1匹、目に入ります。
更に食事中、アカミミガメ1匹がすーっと私に近づいてきましたが、ある程度の距離まで来るとやっぱり逃げていってしまった。
結局この場所から見える範囲で、計5匹のアカミミガメを見つけられました。

14:05 休憩終了。出発。

カルガモ1羽確認。
・少し歩くと、手前に大きいアカミミガメが1匹。バスキング中。
 寝てる→起きる→私を見る

この距離まで来ても起きません。
熟睡中か、はたまた最強メンタルの持ち主か。
あ、流石に起きました。しかし逃げる気配なし。
大きさは警戒心の図太さに比例するのかもしれません。

・橋の下に入ると、ハクセキレイ1羽発見。

☆ハクセキレイとセグロセキレイの見分け方
 頬が白い→ハクセキレイ
 頬が黒い→セグロセキレイ

どこにいるか分かりますか?

・草が茂っていてこれ以上近づけないけど、対岸の草むらの陰に恐らくアカミミガメ

 遠くから見ると、結構黒いのでぱっと見でアカミミガメだと断定ができない。
 これまでの発見率からして、恐らくアカミミガメだろう。

川ギリギリのところでバスキング。

・葦が生い茂るポイント。
 カルガモ2羽確認。
 毎回見る中洲の日向ぼっこスポットには、更にカルガモが2羽寝ているが、1羽だけやたらと茶色い鳥がいる。
 誰だ? カルガモか? それともマガモのメスなのか??

こういう景色、いいですよね。
このやたらと茶色い鳥、どんなに調べても正体が分かりませんでした。

・この近くには、雨で溶けたモグラ塚を4つ確認。
・この葦林を抜けた先にカルガモ2羽。

・下水溝の斜めコンクリの上に恐らくチビアカミミガメを1匹確認。
 特に甲羅にキール等もないので、このカメも例に漏れずアカミミガメだと予想します。

・近くにカルガモ2羽確認。

・5分程歩いたところで、カルガモ2羽確認。
・更に数分歩いたところにも、カルガモ5羽。

・10分程歩いたところの木の葉の上にテントウムシを発見。
 よく見ると近くの葉には黄色い卵のようなものが。
 種は恐らくハラグロオオテントウだと思う。

15:15 公園終着。

〜今回の反省点〜
花粉症とはいえ、3ヶ月(正確には2ヶ月半)程定期探索を休んでしまったのはちょっと悔やまれる。
全体的に、やはり冬鳥はもういなくなっていた。
その代わりにアカミミガメやアオダイショウ、蝶類などの昆虫が見られるようになったので、花粉以外で、ようやく春の訪れを実感する。

今回はカルガモの姿が少なく感じた。
5月はヒナが見られる時期だそうなので、もしかしたら卵を温めている最中なのかもしれない。
来月の探索ではカルガモのヒナが見られるかもしれないので、大変楽しみだ。

昆虫系は、せっかく同定したので今後も覚えておきたいのだが、実際なかなか覚えられないのが……辛い。

〜発見した動物合計〜
ムクドリ1羽 スズメ複数+3羽 ドバト複数 ナマズ1匹 アカミミガメ19匹 コサギ4羽 カルガモ26羽(1羽謎鳥) ベニシジミ2匹 ナナホシテントウ1匹 正体不明の穴2個 キハラゴマダラヒトリ♀1匹 クロハネシロヒゲナガ1匹 ヒメウラナミジャノメ1匹 カワウの幼鳥1羽 アオダイショウ1匹 白い羽2枚+複数枚 ハクセキレイ1匹 モグラ塚4個 ハラグロオオテントウ1匹

※あくまで種は暫定です。
※容量節約のため、全ての写真はクオリティを圧縮しています。

以上です。
画面越しですが、一緒に動物観察をしている気分になっていただけましたら幸いです。
私の観察方針は、捕まえず現状のままの動物を観察することなので、毎月通って少しずつその動物について知っていきたいと思っています。
写真もなるべく動物と環境を一緒に撮影しているので、動物との距離感や大きさ等を感じて下さい。

いつか正式に、どこかの森にトレイルカメラを仕掛けたい。
それが私の密かな夢です。

次のブログでお会いしましょう。
それでは。

Thank you for visiting my blog.

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writing 2025/07/26

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