東京都内某所。
知的好奇心と探究心を満たす為、そして精神の休息の為に、「とある川」にやってきた。
前回に引き続き、定期探索を開始しようと思う。
※動物の生息地に配慮し、場所は伏せています。
※堅い事言ってますが、ただの散歩です。
○雲ひとつない晴天。日差しは暖かいけど、風が冷たい。
11:37 定点より探索スタート。
・下流の方を見ると、忙しなく水辺を歩くコサギを発見。
パドリング中……。
・セキレイの声が聞こえる。
・いつもこの地点にあるモグラ塚は、今回は見当たらない。
・たまにアカミミガメがバスキングしている対岸の下水コンクリ近くに、ドバトが3羽。
水を飲んでいるようだ。
○上流へ移動開始
・少し歩くと、踏み固められたモグラ塚に遭遇。
・恐らく、ハクセキレイのメスを発見。
私の足元から川の中央にある足場へ移動する。
そのまま水を飲み始めた。
・しばらく観察後、上流方向へ飛び立っていった。
そしてその後、その後を追うようにハクセキレイのオスが飛び過ぎていった。
・恐らく、冬羽のハクセキレイのオスが飛来。
川の中央、小さな石の上に留まり、その後下流方向へ飛んでいった。
☆ハクセキレイについて
オス・メス・幼鳥を見分けたいのですが、特に冬羽の状態で見分けるのは難しいようです。
ちなみに幼鳥の特徴は「顔が黄色っぽい」こと。
繁殖期は5月〜7月であることを考えると、冬の段階ではまだ幼鳥の特徴が残っているかもしれません。
これを頼りにハクセキレイの見分けをしていきたいと思います。
★ハクセキレイの寿命
どうやら不明であるとのこと。推測では3〜7年となっていますが、野生下では平均寿命1年ではないかと言われているようです。
気になる方はぜひ調べてみてください。
・歩いていると、またしても踏まれたモグラ塚が5個〜7個現れた。
・川辺のわりと中くらいの石がゴツゴツしている砂利地点についたのだが、
ここにそこそこ大きいモグラ塚を4つ発見した。
かなり乾燥しているので古いものだと思われるが、こんなところにも穴を掘るのかと驚いた。
・進行方向にカルガモを5羽確認。更に奥に2羽確認。
陸地で草を食べているようだ。
更に歩いていくと、驚いて近くの葦の陰から更にカルガモが出現。
計14羽のカルガモを確認した。
・新しめのモグラ塚。
計3個発見。
程よいサイズで、
約25cm×25cm。
・この先でオオバンを1羽発見。
・同場所にコガモも3羽発見。この3羽のコガモは、常に一緒に泳いでいる。
・カルガモ2羽。
・対岸の地上にムクドリを4羽確認。
※オオバンとコガモは、共に頭を水中に突っ込み、食事を開始した。
・観察しながら歩き、その後更にカルガモ8羽とモグラ塚5個を確認。
・進行方向の陸地に、ツグミを発見!
初めてカメラに収めることに成功。
明るめの茶色の背羽に白い顔。目元に黒線があり、お腹はまだら模様。
・すぐ近くには、ムクドリが2羽。
※ツグミは地上を少し歩いては止まって、遠くを見てはまた歩いてを繰り返し、この付近から逃げる様子がない。
・ここまで歩いた道中で、新古合わせて5個以上のモグラ塚を確認した。
・更に道を進むと、古いモグラ塚を10個以上確認。
・またしてもツグミ発見!
私に驚き葦から飛び出す。が、やはり逃げる様子がない。
・更に進むと、ムクドリとドバトの群れが一斉に逃げていった。
・鳥の羽を2枚発見。何の鳥の羽だろうか……。
そこそこ大きめのサイズなので、小さな鳥ではないだろう。
コサギやダイサギ、アオサギの誰かだろうか……?
・しばらく進むと、カルガモ7羽。
・モグラ塚8個集中ポイント
・進行先に2羽、樹上に1羽のムクドリ。
+7羽合流し、計10羽が草むらや樹上に飛び留まる。
・更に歩くと、無数のモグラ塚が目に入る。
計約40個程。ここが採餌場所なのだろうか?
・更に先へ行くと、前回同様今回も餌が山盛りにされていた。
餌付けか……残念だ……。
・6羽のカルガモ
・真ん中の1羽は、マガモのエクリプスだろうか?
※真ん中の1羽だけ、くちばし全体が黄色をしていることから、繁殖期が終わり渡ってきたマガモではないかと推測。
☆マガモのエクリプスについて調べたことをおさらいします。
マガモはロシア等から越冬のために日本にやってきます。
色が地味で嘴が黄色のエクリプス状態は約2〜3ヶ月間で、日本に到着後、ペアを作るために派手な羽へと生え変わるそうです。
4〜8月の繁殖期にはロシア等に渡ってしまい、そこで卵を生むそうです。
・観察していると、更に4羽のカルガモを確認。
・ハクセキレイ1羽、ムクドリ5羽も確認。
・餌付けの山にドバト2羽とムクドリ1羽。
・コガモ3羽
・無数のモグラ塚を発見。50個以上はある。
大きさを確認すると大小様々であったので、もしかしたら種類が違うモグラ、アズマモグラとコウベモグラがついにこの場所で鉢合わせか?とも思ったが、この狭い川沿いでそんな事があるだろうかとも考えたり、ただ単に掻き出した土の量が場所によって違っただけかもしれないと考えたりと、この場所だけでいろいろな想像をして楽しんだ。
しかしながら、この川沿いに生息するモグラは、一体どっちのモグラなのだろうか……。
観察主義なので、ビジターセンターで聞くか、偶然鉢合わせするタイミングを楽しみに待とう。
・陽の当たる所にカルガモ6羽、ムクドリ1羽、恐らくハクセキレイのメス2羽
・更に良く見ると、カルガモを+4羽確認できた。
・嘴が黒で足が黄色い冬コサギ発見。
葦の縁で立ちじっとしている。
・恐らくハクセキレイのオスが飛来。
石砂利に降り、水を飲む。
・付近にカルガモ4羽、コガモ1羽を確認。
・しばらく行くと、モグラ塚が集中しているポイントに到着。
・そして数歩歩くと、ムクドリの死骸が……。
羽を閉じた状態で仰向け。内臓はすべてなくなっていた。
土まみれで、頭部は一部白骨化している。
更に数歩先には、大量の羽根。恐らくこの個体の羽根だろう。
死骸の写真のUPは控えるが、状況だけ記録する。
この画像が、今後ムクドリの羽根の参考になるかと思うが、一体どの部位の羽根なのかをちゃんと調べておきたい。が、こればかりは専門書でないと載っていない。
ずっとほしい鳥の羽の専門書があるのだが、金銭的余裕がないため今は我慢だ。
このムクドリの死因はなにか。
カラス……もしくは猛禽類にやられたか?
電線で感電なら内臓がないことや羽根が散らばっているのは不自然だ。
いや、電線で感電して地面に落ちた後、他の動物に食べられてしまった可能性も?
しかしこの死骸があった真上には電線が通ってなかったような気がするので、恐らく前者だろう。
この地点でも色々考えて、先へ進んだ。
きっと真実は、誰にも分からない。
・しばらく歩いた所に、無数のモグラ塚を発見。
・もうしばらく行くと、今度は無数の羽根が散らばっている。
前回もこのような状況だった気がする。
・更に行った所に、ムクドリ8羽とドバト3羽確認。
13:35 休憩
立ち止まると寒いので、屋内で昼食を食べ暖を取りました。
本当は外で動物観察しながら昼食を取るのが好きなのですが、ここで無理をして風邪をひいいてもいけないので、仕方がありません。
本当に、動物たちはこの寒空の下生きていて凄いと思います。
14:22 休憩終了。出発。
・護岸コンクリートの上に、恐らくハクセキレイ1羽。
・川の中洲にも恐らくハクセキレイ1羽。
・カルガモ2羽、恐らくマガモのペアを1組確認。
マガモのペアは、寄り添って休んでいるようだ。
・観察中、キセキレイとハクセキレイが横切っていった。
・歩いていると、コサギが私に驚いて飛び立つ。
・14羽のカルガモ集団を発見。
そのうちの4羽は、川の中洲の枯れ草地で並んで日向ぼっこしている。
・ハクセキレイのオス、メスそれぞれ確認。
・ゆっくり歩いて行くと、コガモ2羽確認。
・モグラ塚を4個確認。
○少し川辺から外れて、歩道から川を観察する。
・5羽のムクドリを見つけ少し歩いた所に、水鳥たちの採餌スポットを発見。
葦と葦の間からしばらく観察。
・オオバン2羽。
・マガモのペアが2組。
・少し先に目を向けると、ムクドリの大群が見える。
・更にマガモペアもう1組と、単体のマガモのオスを確認。
・黄色がかった茶色で、目元が暗い鳥「アオジ」を発見!
個人的に初確認。2羽。普通は山地にいる鳥らしいが、冬になると積雪のない低地に降りてくるそうだ。
これも冬の楽しみか。出会えて良かった。
・ヒヨドリを1羽発見。
○行く道が日陰に入り寒くなってきたので対岸へ移動。
川辺へ降りられる場所を探しつつ、そのまま歩道から川を観察する。
・コガモ3羽。
・コサギ1羽。
・恐らくハシボソガラス
(対岸に2羽、手前に2羽)
・ハクセキレイ1羽。
・カルガモ3羽 + カルガモ3羽。
・マガモ1羽。
★ハシボソガラスとハシブトガラスの違いは、調べるとすぐ情報が出てきますので、気になる方は是非調べてみてください。
○川辺へアクセスできるポイントを発見。
歩道から再度川辺へアプローチ。
しかしなぜか急に疲れてしまい、緑壁へ腰掛け日向ぼっこがてら10分ほど小休止する。
・15:10 出発
・ハシビロガモを初確認!
恐らくメスではないかと思われる。
嘴が異様に広く、茶色の体。
オスのエクリプスも考えたが、嘴が黒ではなく黄色みが強いので、恐らくメスではないかと予想するが、真実はわからない。
ちなみに夏羽(オス)は、頭が緑で胸が白色、腹は茶色。
いつか夏羽ver.も見てみたい。
・カルガモ6羽確認。
・オオバン1羽確認。
・更にカルガモ2羽発見。
・葦の陰に、更にカルガモを2羽発見。
・草むらの中に見事なモグラ塚を発見。
かなり大きいサイズ。
古いもののようで乾燥している。
約10個程。
こんな見事な草地にくっきりモグラ塚があることに驚き。
ものすごい力がないと、草の根っこをかき分けて進めないだろう。
それにしても、ふわふわの草をくっきり型取る様子が、個人的にツボだ。
・コサギを発見。
写真を撮ろうとしたところ、私の存在に気づき上流方向へ飛び立ってしまった。
・諦めて私も上流方向へ進みしばらく立った頃、再度コサギを発見。
先程飛び立ってしまったコサギと同個体だろうか?
広範囲を動き回り、パドリングをしている。
・カルガモ約30羽の大群に遭遇。
・コサギを発見。すぐに飛び立ち上流方向へ。
・カルガモ8羽
・大量のモグラ塚
・恐らくセグロセキレイが飛び立っていった。
※ハクセキレイよりも声が濁っていた気がした為。
・その後しばらく歩くと、恐らくセグロセキレイを2羽確認。
動きが素早くて、撮影できず……残念。
・終着点に近づくにつれモグラ塚を沢山見るようになる。
15:40 公園終着。
・終着場所から少し行った所に、ダイサギもしくはチュウサギを1羽確認。
空を飛んだ際、足が黒で嘴が黄色だったので、このどちらかだと思われる。
確認歴のあるダイサギの可能性が高い。
疲れたので、帰路につく前にベンチで休憩をとることにしました。
すると「ポト、ポト」と何かが落ち葉の上に落ちる音が聞こえてきます。
周囲を確認するも、正体は分からず……。
そこでもしやと思い、頭上に覆いかぶさっている木の枝の中を凝視してみると、恐らくヒヨドリの群れと思われる鳥たちが、何かの実をついばみ、地面にポトポト落としている姿が見て取れました。
しばらく観察を続けた後、目を閉じます。
「ポト、ポト」という、木の実が落ち葉を鳴らす音……。
正体が分かるとなんだか楽しくて、気持ちの良い音でした。
・休憩を終え歩き出すと、先程飛んで行った恐らくダイサギを再確認。
今度こそ写真を撮影し、ここで本当に定期探索を終了する。
〜今回の反省点〜
反省点は特に無く、割と充実した一日だった。強いて言えば、もっと厚着をしてくれば昼食時屋内に行かずに済んだかな?くらいだが、冷え性なもので厚着でも手足は厳しかったのではないかと推測する。
途中急激に疲れてしまい日向で休憩したことも寒さ対策の足りなさ故ではないかとも考えたが、その休憩で太陽光の心地よさを体感しとても充足感を味わえたので、特に不満は覚えていない。
ツグミ、アオジ、ハシビロガモとワクワクする鳥たちに出会えたことは大きな収穫であり、またムクドリの死骸は残念ではあるが大変貴重な記録は撮れたと思う。
鳥の同定に関してはまだまだ素人であるが、色々考えるのは楽しい。
最後に遭遇した「ヒヨドリが生み出す自然音」の中のんびり休息ができたことが、本日の思い出深い出来事であった。
やはりどんなに寒くても、自然の中で過ごす時間は必要だ。
〜発見した動物合計〜
コサギ6羽 ドバト8羽(+群れ) モグラ塚146個以上 ハクセキレイ13羽 カルガモ125羽 オオバン4羽 コガモ12羽 ムクドリ36羽(+群れ)ツグミ2羽 マガモ11羽 キセキレイ1羽 アオジ2羽 ヒヨドリ1羽(+群れ)ハシボソガラス4羽 ハシビロガモ1羽 セグロセキレイ3羽 ダイサギ1羽 鳥の羽2枚 ムクドリの死骸1羽
※あくまで種や数は暫定です。
※容量節約のため、全ての写真はクオリティを圧縮しています。
以上です。
画面越しですが、一緒に動物観察をしている気分になって頂けましたら幸いです。
私の観察方針は、捕まえず現状のままの動物を観察することなので、毎月通って少しずつその動物について知っていきたいと思っています。
写真もなるべく動物と環境を一緒に撮影しているので、動物との距離感や大きさ等を感じて下さい。
いつか正式に、どこかの森にトレイルカメラを仕掛けたい。
それが私の密かな夢です。
次のブログでお会いしましょう。
それでは。
writing 2023/08/21